みえの感染症ガイドブック
デング熱:4類感染症:全数把握疾患
(Dengue fever)
病原体  デングウイルス(フラビウイルス科フラビウイルス属)
好発年齢  特にないが、好発地域では小児に多い
分布  熱帯、亜熱帯地域
性差  なし
好発時期  5〜9月、これ以外の月にも発生することがある
県内及び国内における発生状況

2016年の都道府県別届出状況(最新週報:今週届出数と本年届出数累計)

 国内の報告例のほとんどは東南アジアからの輸入例で、国内では、1940年代前半に流行し、その後、国内感染例は確認されていなかったが、2014年に確認されている。

感染経路 ○蚊によって媒介される。
○ヒトからヒトへの感染はない。
潜伏期間  3日〜14日(通常4〜7日)
感染期間  発症後2〜7日で、発熱がある期間は血中にウイルスが認められることが多い。
症状  ウイルスに感染した場合、不顕性感染がかなりのパーセントを占めると推察されている。発熱のみを症状として終わる場合もある。典型的な症状を示す場合、デング熱とデング出血熱と呼ばれる2つの異なった病態を示す。

○デング熱:デングウイルス感染によって典型的な症状を示す患者の大多数を占める一過性の熱性疾患である。多彩な症状が出現するが、他のウイルス感染と比べ、デング熱のみに特徴的にみられるものはない。突然の発熱で発症し、頭痛、眼窩痛、筋肉痛、関節痛を伴う。食欲不振、腹痛、便秘を伴うこともある。発症後3日目より胸部、体幹から始まる発しんが出現し、四肢、顔面に広がる。症状は通常、3〜7日間程度で消失し、快復する。

○デング出血熱
 デング熱とほぼ同様に発症し経過した患者の一部において、発熱2〜7日後、血漿漏出と出血傾向を主な症状とする重篤な致死的病態を示す。胸水や腹水が高率にみられ、血漿漏出が進むとヘマトクリットは上昇する。肝臓の腫脹が高頻度である。出血傾向として、点状出血/斑状出血、粘膜、消化管、注射部位や他部位からの出血、血便がみられる。血漿漏出が進行すると循環血液量の不足からショックに陥る。血漿漏出とショックは、発熱が終わり平熱に戻りかけたときに起こることが特徴。
感染予防
感染管理
○ワクチンはない。
○流行地では蚊との接触を避けること。
治療   通常のデング熱の場合には輸液や解熱鎮痛剤程度にとどまることがほとんどである。ただし、解熱鎮痛剤としてサリチル酸系統のものは出血傾向やアシドーシスを助長することから禁忌であり、アセトアミノフェンが勧められる。
 デング出血熱の場合には循環血液量の減少、血液濃縮が問題であり、適切な輸液療法が重要となる。輸液剤としては単純な生理食塩水、乳酸加リンゲル液などの他に新鮮凍結血漿、膠質浸透圧剤などが必要になることもあり、バイタルサインなどとともにヘマトクリット値をモニターしながら投与する。時には、酸素投与や動脈血pH の状況により、重炭酸ナトリウムの投与なども行われる。(引用:国立感染症研究所感染症情報センター「感染症の話:デング熱」)
 
詳細情報  国立感染症研究所感染症情報センター:感染症の話へ
 厚生労働省:デング熱について

一覧表に戻る