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レジオネラ症

病原体 :レジオネラ属菌Legionella spp.)

感染経路経気道感染(循環式浴槽水、空調の冷却塔水などから発生するエアロ
     ゾルを肺へ吸入することで感染する)
     人から人への感染はないとされる。

病型および潜伏期間
    :レジオネラ肺炎2〜10日(平均4〜5日)、ポンティアック熱1〜2日

主な症状レジオネラ肺炎は全身性倦怠感、頭痛、食欲不振、筋肉痛等に始ま
     り、乾性咳嗽、高熱、悪寒、胸痛がみられるようになる。傾眠、昏睡、
     幻覚、四肢の振せんなどの中枢神経系の症状が早期に出現するのも本症
     の特徴とされる。ポンティアック熱は突然の発熱、悪寒、筋肉痛で始
     まるが、一過性で治癒する。 


三重県・全国のレジオネラ症患者発生数(4類・全数把握感染症):2008年10月31日更新
三重県:2008年第43週(10月20日〜26日)/全国:2008年第43週(10月20日〜26日)まで

   都道府県別届出状況(最新週報:今週届出数と本年届出数累計)

   ・レジオネラ症 2008.1〜2012.12(IASR Vol. 34 p. 155-157: 2013年6月号)

レジオネラ症ってどんな病気?

 レジオネラ症には肺炎をおこす場合(レジオネラ肺炎(在郷軍人病))と、肺炎をおこさず一過性の発熱ですむ場合(ポンティアック熱)があります。レジオネラ属菌には多くの種類があり、なかでもレジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophilaによる肺炎が最も多くみられます。健常者も罹患しますが、乳幼児、高齢者など抵抗力の弱い人、喫煙者、大酒家に罹患しやすく、病気の進行が早いため、急激に重症になり、死亡することもあります。

 この病気は、1976年に米国フィラデルフィア市のホテルで開かれた在郷軍人(The Legion)の集会において重症肺炎患者が集団発生したことによって知られるようになりました。原因は、細菌が冷却塔水で増殖し、空調機からエアロゾルとなって周囲に飛散していたためとされ、この事例にちなんで、病名は在郷軍人病(Legionnaires' disease)、原因細菌はLegionellaと呼ばれるようになりました。

 レジオネラ属菌は河川や湿った土壌など自然環境中に生息する細菌ですが、循環式浴槽水冷却塔水給湯器の水などでよく増殖します。特に、入浴施設の浴槽や配管の内壁などには「ぬめり(生物膜)」ができやすく、その内部で増殖した細菌は通常使用する塩素剤等の殺菌剤で除去することができず細菌の温床となってしまいます。また、このような人工温水中にはアメーバなどの原生動物が多数生息していますが、レジオネラ属菌にはアメーバの細胞の中で大量に増殖する性質があり、集団感染が多発する一原因となっています。 


参考文献

感染症の話,国立感染症研究所

医師からの都道府県知事等への届出のための基準

旅館・公衆浴場等におけるレジオネラ症防止対策(厚労省)