最新週報:2025年第46週 11月10日~11月16日
定点当たり患者届出数が1以上の疾患は
インフルエンザ(31.49人/定点↑)、新型コロナウイルス感染症(1.53人/定点↓)、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(1.02人/定点↓)、感染性胃腸炎(2.09人/定点↓)、RSウイルス感染症(1.66人/定点↑)、マイコプラズマ肺炎(2人/定点↑)の6疾患でした。
[↓:先週より減少、→:横ばい(先週比1.00)、↑:先週より増加]
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<三重県感染症情報2025年第46週の解説>
全数報告疾患ではこれまで報告数の多かった百日咳の報告数が減少傾向です。定点把握疾患ではインフルエンザが定点あたり31.49となり昨年より約1か月早く警報レベル「30」を超えました(県内9か所ある保健所管内のうち、5か所で警報レベル超え)。急性呼吸器感染症のおよそ半数はインフルエンザの患者さんが占め、インフルエンザ迅速診断陽性率は約48%と非常に高くなっています。今週は小児の患者の報告の割合が大きくなっていますが、今後は成人への感染拡大が予測されるため、引き続きインフルエンザへの警戒が必要です。海外では「K亜系統(Subclade K)」と呼ばれる新しいタイプのインフルエンザA(H3N2)型ウイルスが流行の主流となっており、国内でも注意が必要です。
(三重大学大学院医学系研究科 公衆衛生・産業医学・実地疫学分野)